心技体

心技体

“心技体”
由来は諸説ありますが、柔術の目的として掲げられたことがきっかけだと言われています。
2007年1月、SEAGULLSとしてもこの3つを基盤とし、それぞれの分野から的確なアプローチを行うための指導を開始しました。
それから10年が経ちました。
今、SEAGULLSとして、“心技体”についてどういう姿勢でいるか。
10年経った今、それを振り返っていきたいと思います。
そもそもSEAGULLSの練習の流れ、構成としては『心→体→技』が主流でした。
「主体性を発揮するための練習(シュートゲームなど)=心」→「体、動きづくり(トレーニング)=体」→「バスケット技術の習得の練習=技」というものです。
この形だとスムーズに練習に入ることができ、また、充実した練習になることが多かったので、今でも概念として残っています。
『心技体』についての順番からも、バスケのドリブル練習の一つ、「フロントチェンジ」をもとに振返ってみました。
「フロントチェンジ」と言えば、最初に覚えるドリブルの技と言っても過言ではありません。
それを『心技体』の順番で追っていくと以下のようになります。
「心」→「フロントチェンジを覚えたい(できるようになりたい)」
「技」→「フロントチェンジの練習する」
「体」→「対人で通用するような体(動き)づくりの練習をする」
そう考えることができます。
この場合、「心」、「技」までは比較的早く行えますが、「体」に関して言えば、発揮する場所によって鍛錬の仕方が大きく変わってきます。
例えば、対人と言っても「中学生チームの練習内で実践するため」なのか、「プロの中で相手を抜くため」なのかで変わることは間違いないです。
そうなると「体」の可能性は、目的地によって大きく変わるものであり、より高みに向かうためにもとても重要なものになってくるということです。
つまり『心技体』の順番で段階を追っていくと、高いレベルで発揮するために必要な順になるということです。
実際にも、指導の際にこの概念で行っており、SEAGULLSとしても大切にしています。
練習の流れ、構成としては『心→体→技』、高いレベルで発揮するためのアプローチとしては『心→技→体』としてSEAGULLSでは行ってきました。
これらを振り返っていくうちに、現在のSEAGULLSが大切にしていることが明確になってきました。
結論から言えば、“心⇔技⇔体”ということを重要視していたということです。
これも「フロントチェンジ」で考えてみましょう。
「フロントチェンジ」を練習する中でも、
「なぜを覚えたいのか?-目的意識を持つ」
「どこで使いたいのか?-目標設定する」
「今どういった意識を持っているか?-自律的思考を創造する」
といったいわゆる「心」の部分や、
「手首、腕などに余計な力が入っていないか?-脱力を促す」
「移動がスムーズにできているか?-重心をコントロールする」
「スピードは充分か?-複合的な視点から身体との対話を行う」
といった「体」の側面にもアプローチできるということです。
さらに複数人での練習だと、「仲間とやる大切さ」、「全体の雰囲気」、「コミュニケーション」などの「心」の部分、「体の使い方の見本」、「動きのお手本」、「他人との違い」などの「体」の部分なども学べるでしょう。
これらすべてのことをバスケットの技である「フロントチェンジ」から学べる可能性があることを前提として、フロントチェンジの練習を行っていました。
もちろん全部詰め込む必要はありませんが、それらの可能性を考慮し、一人ひとりになるべく合うようなアプローチ、声掛けをしてきました。
だからこそ、プロを目指す選手から、仲間とバスケを楽しむ選手までが同じコートで、それぞれの想いを大切にしつつ練習できていたのだと考えています。
バスケットの「技」を通して、自分がこれから必要とする「心」と「体」を学ぶ。
トップを目指す選手にも、チームを大切にする選手、仲間とのバスケを楽しむ選手まで。
コーチはその大切さを「技」を通して、言葉で、姿勢で伝える。
ただバスケットの技術の習得のために「心」、「体」を取り入れていたのではないということが改めて明確になりました。
 
今現在の、SEAGULLSとしての“心技体”とは何か。
それは「技」を通して「心」、「体」についてのたくさんのことを学び、“人”として生きるために必要なことを身に付け、“社会で生きるための心身ともに自立した人間形成”を行うためのアプローチだったということになります。
少々大げさではありますが、それが10年経った今の、SEAGULLSとしての答えでもあります。
「バスケを教わる場所」以上の環境、つまりは『人生を学ぶ機会の創造』を目指した結果でもありました。
それを完璧には、もちろんできていません。
まだまだできていない部分もたくさんあります。
でも、だからこそ挑戦はできます。
 
完璧は存在しません。
だけど、完璧を求める姿勢、その真摯さと学び続けることはお互いが忘れないように、日々自分ができることをスタッフ全員が大切にしています。
社会で生きる大人の一人として、ひとりの人間として。
全ては日本のバスケのために、この社会のために、自分のために。
「Think Globally、 Act Locally-地球規模で考え、足元から行動せよ-」
2017年も、このみんなの居場所で尽力することが世界への道になると信じて、邁進していく所存です。
 
この記事について興味を持った方がいましたら、ぜひお声掛けください。
伝達方法は、直接スタッフに言うか、下記アドレスまでご連絡ください。
ともに進む仲間が増えること、楽しみにしています。
<連絡先> category@seagulls-bb.com